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朝鮮王朝の侯国的立場と外交

  • 저자木村 拓

    출판汲古書院

  • 작성자HK+관리자

    작성일2021-08-09 13:10:53

    조회수1335

책소개

明中心の公定的世界観においては、朝鮮は「諸蕃四夷」・「外夷」の一国として位置づけられており(『大明会典(正徳版)』巻一〇一、礼部六〇、給賜一/『大明一統志』巻八九、外夷)、朝鮮はその他の周辺諸国と同列に「夷」として固定されていた。こうした明中心の公定的世界観は漢族(種族)・中原(地域)を「華」と見なす華夷観に基づいていると考えられるが、朝鮮はそうした明中心の公定的世界観を横目に見ながらも、文化を基準とする華夷観、より直截的には儒教的な「礼」の存否を基準とする華夷観を信じ、「華」への志向を強く持つようになった。そして、その「華」への志向が朝鮮を儒教的な礼制に立脚した国家体制・社会秩序の確立へと押し進めたのであるが、そうした中で同時に重視されたのが侯国的立場であった。朝鮮が理想とした国際関係は、孔子が著したとされる『春秋』の示すところの「礼」や「道」に敵う国際関係であった。そこでは、周の天子が治める畿内および諸侯国で形成される世界が「華」であり、その外側に「夷」の世界が広がっていたのであり、侯国であれば「華」の一員となり得た。朝鮮は、こうした世界観を前提として「華」への志向を強め、侯国的国家体制の形成を目指すようになり、その結果、朝鮮の対明事大は〝構造としての事大〟という形をとるようになったと考えられる。……朝鮮で「事大交隣」という成語が頻繁に用いられていたことからも分かるように、朝鮮の外交は事大で完結するのではなく、朝鮮は日本・琉球・女真人に対しても交隣などと称して外交を展開させていた。朝鮮の対明外交においては、朝貢使節の派遣回数や持参する貢物の内容に関して、明の指示があるか、あるいは明との交渉の中で決められたし、朝鮮の使節が明に赴いて執り行う儀礼や、明の使臣が朝鮮に来た際の迎接の仕方も明の定めるところがあった。また、明に送る外交文書についても一定の様式が決まっていた。このように、朝鮮の対明外交については、基本的には所与の規定が存在したと言ってよく、朝鮮はその所与の規定に則って対明外交を行うことで、対明関係においては侯国的立場を保つことができた。しかし明の志向した国際秩序は、中国とその周辺諸国との間の二項間関係の束でしかなく、そこには周辺諸国間の横方向の秩序を安定させるような機制は存在しなかった。だとすれば、朝鮮は対明事大以外の外交――日本・琉球・女真人に対する外交――を行おうとする際、侯国的国家体制のあり方を自主的・創意的に追究したのと同様、その形式や方法なりを自ら考究していかなければならなかったはずである。それでは果たして、朝鮮の日本・琉球・女真人に対する外交には、朝鮮の侯国的立場が如何なる形で反映されたのであろうか。この問題の解明によってはじめて、明代における朝鮮の国際的立場を理解できるようになり、ひいては当代の東アジア国際関係の中に朝鮮の外交を位置づけることができると考えられる。本書の目的はこの問題の解明に収斂される


저자소개

- 저자 : 木村 拓

1976年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。横浜国立大学非常勤講師、東京大学大学院人文社会系研究科助教、東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門(U-PARL) 特任研究員などを経て、鹿児島国際大学国際文化学部准教授


출판일

2021년 2월 26일


자료소장형태

단행본